2018年5月6日日曜日

この記事は使いまわせる 堀越

こんにちはAAの堀越です


たまには勉強の中身のことでも書こうと思います!(笑)


こう3年間も皆さんを見ていると、毎年面白いくらいおなじ箇所で躓くことが多々あります。逆に3年前はたくさんの人が質問してきた内容が、一気に減ったなんてポイントもあったりして、映像授業や学校の先生方の努力の賜物ということでしょうか。


そこで今日は一つ、よく来る質問の内容を一緒に考えていきましょう。


【よくある質問】
分詞についてなのですが、よく~ing(現在分詞)か~ed(過去分詞)かどちらを答えればよいのか、わからなくなります。どうすればいいんでしょうか?


【知っておくべき前提知識】
✔分詞は「形容詞」であり、名詞を修飾する。
✔動詞には自動詞と他動詞が存在する


【回答】
分詞が苦手な生徒の大半は大抵
✔自動詞や他動詞の違い
✔分詞が動詞由来であり、その元の動詞の意味や用法
が理解不足であるケースが多いですので、その点について確認していきましょう。


✔自動詞や他動詞の違い
みなさんは簡単に説明できるでしょうか?形式上の違いと言えばO=目的語の存在の有無ですね。では意味はというと
Vi(自動詞)=する
Vt(他動詞)=~(目的語)をVする・させる
と一般的にはなりますよね。今までの習ってきた動詞を当てはめてよく考えてみましょう。


✔分詞が動詞由来であること
意識できていない生徒ほど分詞の理解が乏しいです。
例えばinterestingとiterestedが全く別物と考えている生徒も少なくはなく悲しみを覚えますが、この2つの語は元をたどればinterest(~に興味を持たせる)という一つの他動詞由来の分詞です。


✔分詞の意味をとらえる
自動詞・他動詞があり、現在分詞・過去分詞があるということは2×2ということで【表1】のように①~④の4パターンに分詞の意味を分類することが出来るでしょう。この点を意識しておくだけで、驚くほど分詞に対する理解度が上がります。
①~④の中でよく問題になる、出題されるのが他動詞の分詞用法です。先ほどのinterest(他動詞)やsurprise(他動詞)がそれにあたります。【表1】では③・④に相当しますね。
【表1】

 ing(現在分詞)形ed(過去分詞)形
自動詞①進行系②完了
他動詞③能動態・進行形④受け身


✔【表1】における③・④の違い
おそらくここが一番大事ですね、頻出なので。
例えば今回はsurpriseを例に挙げてみましょう。
surpriseという他動詞の意味は辞書で調べておきましょう。「~を驚かせる」というのが基本的な意味です。
surprising→③=能動態・進行形を適用→要は元の動詞そのまま⇒おどろかせる
surprised→④=受け身を適用→おどろかされる⇒おどろく
このメカニズムをまずは押さえておきましょう。surpriseを「驚く」としか覚えていない、まさに自動詞か他動詞かわかっていない生徒は「私は驚いている」という英作文において「I am surprising.」と答えがちです。これだと驚かせてしまっていますね?ここが最も生徒を間違えに陥れるポイントです。


✔①は出てくるのか?
①の例としては
a boy playing in the park などで用いられている自動詞playなんかがいい例ですよね。「公園で遊んでいる子供」というようになっていますよね。
①は(実は③・④が主流の分詞の問題に)よく混ざっています。さして①と③に決定的な違いがないため平然とテキストの問題に載っています。一応①か③かどちらなのかを理解しておくと良いんじゃないでしょうか。


✔②は出てくるのか?
正直あまり出てきません。なぜならもうすでに生徒の頭の中は①・③・④で一杯ですから、あまり混乱させないようにあえて②を外しているケースもあります。がしかし難関大レベルになってくるとここは避けて通れないでしょう。難関大の過去問をやってはじめて「受け身の意味がない過去分詞」みたいな概念を植え付けられる人が続出するのですが、シンプルに今まで②を避けていただけにすぎません。
具体的な例として、fallという自動詞を考えてみましょう。これは「落ちる」という意味の自動詞ですが、fallen(過去分詞)だと「落ちた」という完了的な意味に変化します。
落ち葉(=落ち終わった←完了)をfallen leavesと言うのはこのためで、決して「落とされた葉っぱ」などと訳さないように気をつけましょう。
(実は②に受け身の意味がないのは、自動詞が受動態を作れないからということから想起すればわかりやすかったりしますが分からなければここはスルーしてもらって大丈夫です。)


✔どうしたら間違えなくなるのか?
分詞は動詞由来ということは、ここまで散々説明しましたので理解していただけると思いますが、分詞を得意にするには動詞の用法を確実におさえること。実はこの一点だけです。
例えばsurprisingかsurprisedかどちらを入れればいいのか分からない生徒に「surpriseはどういう意味か?」とたずねると、ほとんどの生徒が「驚く」と答えますが、実際は「~を驚かせる」ですよね。ここをしっかり押さえておかないと【表1】にあてはめて意味を考えることすらできませんので、正答率が当然下がっていくことになります。
分詞を苦手とする大抵の子が自動詞・他動詞の概念を今までないがしろにしてしまっているはずです。
この点を意識して動詞を勉強しなおせば、テキストレベルの分詞の問題は見違えるように解けるようになります。